導入事例(ご利用例)
検索一つで全ての情報が手の中に。お寺の「修復履歴」から「日々の会話」までを次世代へつなぐデジタル寺務台帳活用術
満足院 (まんぞくいん)
浄土真宗 東京都
- ご利用期間
- 11ヶ月(2026年7月現在)(2026年7月現在)
- ご利用プラン
- 基本プラン
- ご利用人数
- 2名(住職・副住職)
「もう、この台帳がない時代には戻れません」。そう笑顔で語ってくださったのは東京都にある浄土真宗 満足院の二條ご夫妻です。
住職(院主)である淳慶様と副住職の和順様は、それまで手書きのノート、Excel、はがき印刷ソフトの3つに分散していた情報を「クラウド管理寺務台帳」へ一元化。出先からのスムーズな情報確認だけでなく、お寺の修復履歴の記録や納骨堂のキャンセル待ち管理など、独自の工夫でシステムを使いこなしていらっしゃいます。「次の代へスムーズにバトンを渡したい」と語るお二人に、導入の背景から具体的な活用法、そして導入後に訪れたお寺の変化について詳しくお話を伺いました。
これまでお寺に伝わる手書きの過去帳やノート、自力で入力したExcelデータを頼りに事務を行ってきた満足院様。情報の分散による煩雑さを「当たり前のこと」として受け入れていた状態から、2025年8月に「クラウド管理 寺務台帳」を導入。現在はご夫妻2名体制で、いつでも・どこからでも最新の情報を共有できる体制を整え、お寺の歴史と門信徒様との絆を未来へつなぐ土台作りを進めていらっしゃいます。

■導入のきっかけ:手書き・Excel・印刷ソフトの「3重管理」が常識だった状態から、せいざんの提案を機にデジタル一元化へ
――「クラウド管理寺務台帳」を導入される前は、どのように情報を管理されていたのでしょうか?
二條様: 元々は、手書きのノートと過去帳、自分たちで入力したExcelデータ、そして宛名ラベル印刷用の「筆まめ」という3つのツールを使ってバラバラに管理していました。
当時はその煩雑さが私たちにとって「当たり前」の日常だったので、「お寺の管理なんてそんなもんだろう」と納得して、あまり疑問も持たずに地道に作業をしていたんです。先代の頃は、まだ紙で管理している情報も多く、自分たちの代で少しでも効率化しようと自力で「筆まめ」に顧客情報を打ち込んだりもしていたので、最初にせいざんさんからシステムのお話をいただいた時は、「コストをかけずに自力でやりたい」と一度お断りしてしまったほどでした。
――そこから導入へと気持ちが傾いた理由は何だったのですか?
二條様: せいざんさんとは、以前から「納骨サポートセンター」での繋がりもあり、最初は純粋に、せいざんさんが手掛けられている納骨堂の現地見学をしたいという目的でお会いしたのですが、その際にあらためて「クラウド管理寺務台帳」の具体的な仕組みやメリットをお聞きしました。
そこで初めて「ここまで連動して一元管理できるのか」と知り、具体的な活用のイメージが湧きました。もしあの時お話を聞いていなければ、今でも古いやり方のまま、ノートをペラペラとめくる日々を送っていたと思います。今では本当に重宝していますし、あの時導入を決めて本当に良かったと思っています。
■活用シーン1:「分厚いメモ帳やノート」の持ち歩きは不要に。出先でもスマホで法務履歴や戒名をパッと確認
――実際に導入されてから、どのような場面で便利さを実感されていますか?
二條様: 大きな利点として3つあると感じています。まず1番は、これまで手書きのノートに書いていた「ちょっとした問い合わせや見学の記録」をすべてシステム内に残せるようになったことです。
これまでは、何年か前に来られた方から突然連絡があると「どなただっけ?」「ノートに書いた気はするけれど……」と、曖昧な記憶を頼りに古いノートを何度も見返し、結局見つからないままその場でその場の対応をしてしまうこともありました。それが今では、検索一つでパッと情報が出てくる。この安心感があります。
そして2つ目が「出先でもクラウドで確認できること」です。外回りやお参りの最中でも、スマホを開けば故人様の法名や俗名、さらに「前回の法事の時にどんなお話をしたか」といった履歴までがその場で確認できます。ノートを持ち歩いたり、お寺に帰ってから確認する必要はありません。それによって、スムーズに門信徒様にお伝えができるようになりました。
3つ目は「祥月命日の絞り込み」ですね。満足院では、毎月祥月命日の方を弔うために合同法要を執り行っています。そのため、対象となるご家族には数ヶ月前に案内のお手紙をお送りしています。この対象者のピックアップ等も以前は気を遣いながら行っていたのですが、とてもスムーズになりました。
実はこの機能は、私たち満足院がせいざんさんにぜひ作ってほしいとリクエストをして追加してもらった機能です。一覧で今月のご縁のある方が一目で把握できるため、お手紙(案内)の文面作成や宛名印刷等の送付準備が非常にスムーズになり、感謝しています。
■活用シーン2:お寺の「修復履歴」から「キャンセル待ち」まで。満足院様ならではの独自の檀信徒カルテ™活用法
――基本プランの中で、お寺の状況に合わせたユニークな使い方をされているそうですね。
二條様: はい、お寺の建物や設備の「修復・リフォーム履歴」をすべてこの台帳に集約し始めています。「〇年〇月に外壁を塗り替えた」「和室のガラス窓を交換した」といった、20年に1回あるかないかのような長期のメンテナンス記録です。また短期的な買い替え、クリーニングなどの記録も自分たちのために残していて、エアコン買い替え、クリーニング、配管の高圧洗浄実施なども記録しています。これらは紙で残してあっても、いざという時に見つけ出すのが本当に大変なんですよね。これらの見積書や納品書、担当者の名刺などを画像保存して記録しています。ここに入れておけば年数が経っても一発で検索できるので、非常に便利です。

また、現在は納骨堂の家族壇が完売してしまっているため、「空きが出たら連絡がほしい」という方の「キャンセル待ちリスト」としても台帳を活用しています。システム内で単語検索が引っかかりやすいように登録するなど、自分たちなりに工夫しながら「満足院だけのカルテ」を作っています。
■導入後の変化:門信徒様との会話の意識に変革。「記録」を意識した対話が、より深い信頼関係を生む
――導入前後で、お二人のお寺の運営や意識に変化はありましたか?
二條様: 何かあれば「まずクラウド管理寺務台帳(システム)を開いて検索する」という行動が定着しました。もうクラウド管理寺務台帳がない時代には戻れないね、と2人で話しています。
意識の面で最も変わったのは、法要で来られたご門徒様や納骨堂の見学に来られた方との「会話の質」です。クラウド管理寺務台帳(システム)にしっかりと生きた情報を残していきたいという思いがあるため、なんとなくその場限りの会話をするのではなく、「何か今困っていることはないですか?」「こちらの方とはどういったご関係なのですか?」と、一歩踏み込んで意識的にお話を伺うようになりました。「この後、寺務台帳にどう記録しようか」と考えながら対話することで、お一人おひとりの背景をより深く理解できるようになり、お寺としての寄り添い方も変わってきたと感じています。
■今後の展望:「これを見れば全てが分かる」状態へ。先代からの苦労を次世代に引き継がないための土台作り

――今後の展望や、寺務台帳を通じて実現したいお寺の姿について教えてください。
二條様: 私たちが先代からお寺を引き継いだ時、過去の細かい経緯や建物の修復履歴などの書類を探し出せずに、とても苦労した経験がありました。だからこそ、私たちの代で足元をしっかりと固め、次の代にお寺を託す時には「これさえ見れば、満足院のすべてが分かるよ」という状態に仕上げておきたいんです。
「住職しか知らない、副住職しか分からない」という情報のブラックボックスを無くし、誰が引き継いでも門徒様に変わらない安心を提供できるお寺にすること。それこそが、私たちが次の世代へ残せる一番の「お寺の財産」と考えています。
これからもせいざんさんにアドバイスをいただきながら、この寺務台帳をフルに活用して、満足院の未来の土台を作っていきたいと思います。
■編集後記
満足院様は、弊社の「納骨堂サポートセンター」(https://nokotudo-support.com/)を通じて10年以上お付き合いのあるお寺様です。長年のご縁の中で「寺務台帳」の導入を決断いただき、日々の現場で便利に活用してくださっていることを、私共も大変嬉しく思っております。
二條ご夫妻はいつも物腰が柔らかく、ご門徒様や来寺される方お一人おひとりに丁寧に対応されています。システムに日々蓄積される「対話の記録」は、相手に深く寄り添うお二人の姿勢を支える土台になっていると感じました。
次世代へ「安心できる財産」を残すためのお手伝いを、弊社として今後も続けてまいります。
取材に協力いただいた寺院
満足院
東京都世田谷区梅丘(梅ヶ丘駅から徒歩3分)にある真宗誠照寺派の寺院。大正14年に創始され、昭和9年に現在の地で本山の別院として堂宇が落慶。「別格門跡別院」の由緒を持ち、ご本尊には「手引阿弥陀如来」を安置しています。毎月の祥月家合同法要や子どものためのクラシックコンサートを定期開催するなど、地域に開かれた温かな場所として親しまれています。
今回お話を聞いた方
二條 淳慶様・和順様 ご夫妻(にじょうじゅんけい・わじゅん)さん
満足院 住職・副住職
4代目住職(院主)の淳慶様と、副住職の和順様のご夫妻2名体制でお寺を守られています。以前から名簿の更新や対話の記録をノートに書き留めるなど、門信徒様お一人おひとりへの細やかな気配りを大切にされてきました。「クラウド管理寺務台帳」の導入後は、長年培われてきたその丁寧な姿勢をシステムによってより確かなものとし、門信徒様へさらなる安心をお届けするとともに、後世へと末永く受け継がれるお寺の礎(いしずえ)づくりに尽力されています。
