導入事例(ご利用例)
「どなただろう?」の緊張を「こんにちは」の安心へ。若手住職を支える『檀信徒カルテ™』
甘露寺 (かんろじ)
浄土宗 兵庫県
- ご利用期間
- 約3年10ヶ月(2022年導入)
- ご利用プラン
- 基本+お墓プラン(現ペアプラン)
- ご利用人数
- 3名(住職・お母様)
兵庫県尼崎市の歴史ある「寺町」に位置する浄土宗・甘露寺。室町時代から続くこの寺で、若くして住職として歩み始めた三枝樹唯称さん。進路の急変、未経験からの入寺、そして新しい供養の形としての「永代供養墓」運営。どのようにして檀信徒との信頼を築いていったのか。お話を伺いました。
永代供養墓の運営で感じた不安。「私たちの抱えている課題をすべて解決できる!」と直感
―― 大学時代に進路が一転されたと伺いました。入寺当時の心境はいかがでしたか?
もともと得度は小学生の頃に済ませていましたが、当時はお寺を継ぐことは決めておらず、一般の大学へ進学しました。しかし在学中、後継を予定していた家族が寺に入れなくなるという事態になり、進路は一転しました。
その時、祖父である住職からかけられた「これからは男女平等」という言葉に背中を押され、僧籍を取る決意をしたんです。大学の長期休暇を利用して知恩院に通い、尼僧仲間と励まし合いながら無事に資格を取得しました。
2020年の卒業後すぐに入寺しましたが、いくら生まれ育った家とはいえ、僧侶として檀信徒様や一般の方と向き合うには圧倒的に情報が足りませんでした。人の名前と顔を覚えるのが得意ではない私にとって、「どなただろう……」という不安を抱えたまま接客や電話応対をする毎日は、想像以上に緊張の連続でした。
―― クラウド管理寺務台帳の導入前、特に管理の面で「壁」にぶつかったのはどのような点でしたか?
入寺と同時に「永代供養墓」の運営が始まり、新しいご縁が急増したことがきっかけでした。当初はエクセルで契約者名簿を作って管理していたのですが、20件を超えたあたりで記憶が追いつかなくなったんです。
特に永代供養墓は、施主様と埋葬される方の名字が異なるケースが多く、エクセルでは情報の紐付けがうまくいきません。「思ったように管理できない」という焦りの中、成約だけが増えていく。母とも何度も話し合って改善を試みましたが、解決策が見つからないまま不安だけが募っていきました。
そんな時、せいざんさんの『クラウド管理 寺務台帳』の講座を知り、「これなら、私たちの抱えている課題をすべて解決できる!」と直感し、すぐにご相談させていただきました。
導入後、檀家とスムーズなコミュニケーションを取ることが可能に
―― 導入後、檀信徒の電話応対や来山者への対応はどのように変わりましたか?
「安心感」が大きく変わりました。以前は電話が鳴るたびに「どなただろう」と身構えていましたが、今はクラウド管理寺務台帳を見ながら対応することで、落ち着いて目の前の方との会話に集中できています。
特に大きな変化は、クラウド管理寺務台帳に「前回どんなお話をしたか」「お菓子を持ってきてくださった」といった些細な出来事を「交流記録」として残すようにしたことです。次にその方が来られた際、「前回のお菓子、ありがとうございました」と一言添えるだけで、檀信徒様の反応が目に見えて変わりました。
「覚えていてくれた」「分かってくれている」と感じていただけることが、スムーズな会話と信頼関係に繋がっていく。檀信徒カルテ™があるからこそ、失礼がないようにという緊張ではなく、相手を思いやる余裕が生まれたのだと感じています。
現在はほぼ毎日のように寺務台帳を使わせて頂いており、お陰様でお檀家さんとスムーズなコミュニケーションを取ることができて感謝しています。

―― クラウド管理寺務台帳があったからこそ気づけたことなどはありますか?
永代供養墓の利用者様で、毎月決まった日にお菓子をお供えに来られる方がいらっしゃいました。
以前は「熱心な方だな」と思うだけだったのですが、クラウド管理寺務台帳で情報を確認するようになってすぐ、その日が「ご命日」だったのだと気づくことができました。
導入前には見落としていた大切なことに気づけるようになったのは、大きな変化です。「クラウド管理寺務台帳がなかったら不安になる」と思うほど、今では法務に欠かせない支えになっています。1人で檀信徒様のお宅へ伺う際も、以前よりずいぶん落ち着いて応対できるようになりました。
また、クラウド管理寺務台帳は寺院の運用で「もっとこうだったら便利だな」と感じた使用感について要望を伝えると叶えてくれます。例えば、複数の科目がある場合に1つのお手紙で案内したいとお伝えしたところ、会費の科目統合で実現されました。
要望が叶って嬉しく思っています。とても使いやすいです。

今後の展望
―― 若手僧侶として、今後どのようなお寺を目指していきたいですか?
『寺務台帳』の導入によって、お問い合わせから契約、その後の法要予約まで、甘露寺としての運用の原型が整いました。これにより、新しいご縁に対しても自信を持って受け入れられる下地ができたと感じています。
これからは、永代供養墓をきっかけに出会った方々とも、今の時代に合った「ゆるやかな檀信徒関係」を構築していきたい。一般の方々が求めている要望を汲み取りながら、新しい取組にも挑戦していきたいです。
「分からないから声がけができなかった」という過去を乗り越え、記録を積み重ねることで、檀信徒様お一人おひとりに寄り添い続ける。そんな若手僧侶としての歩みを、これからもこのクラウド管理 寺務台帳と共に進めていきたいと思っています。
編集後記
三枝樹さんのインタビューから伝わってきたのは、若手僧侶が抱えるリアルな葛藤と、それを克服しようとする誠実な姿勢でした。「男女平等」という住職の言葉、そして知恩院での修行を経て、お寺の温かさを守ろうとされていました。クラウド管理寺務台帳がデジタルで「記憶を記録に変える」ことで、その下支えになっていることがとても嬉しいお声でした。
取材に協力いただいた寺院
甘露寺
〒660-0867 兵庫県尼崎市寺町6
兵庫県尼崎市の寺町に位置する浄土宗の寺院。室町時代からの歴史を持ちながら、永代供養墓の運営など、現代のニーズに応える寺院のあり方を模索している。
今回お話を聞いた方
三枝樹 唯称(みえき ゆいしょう)さん
甘露寺住職
甘露寺に2020年入寺。副住職を経て2024年に住職に就任。デジタルツールを活用しながら、次世代の寺檀関係の構築に励んでいる。
