導入事例(ご利用例)
「会話」の履歴が信頼を深める。代替わりを機に紙管理からクラウドへ。
保春寺 (ほしゅんじ)
曹洞宗 静岡県
- ご利用期間
- 1年2ヶ月(2026年2月現在)
- ご利用プラン
- 基本プラン(現スタートプラン)
- ご利用人数
- 2名(住職・お母様)
代替わりを機に、紙管理からの脱却を目指した
――『クラウド管理 寺務台帳』導入のきっかけを教えてください。
先代(父)が闘病していたこともあり、正式に代替わりをする半年ほど前から私が実務を行っていました。それまでは、施主名簿も過去帳もすべて紙で管理していました。
父は自分の手帳や日記にメモを残してはいましたが、お寺としての体系的な記録はなく、代替わりを機にしっかり管理できるシステムが必要だと感じていました。そこで、実務を任され始めた頃にお問い合わせをして、導入を決めました。
――紙からクラウドへ移行して、スムーズに運用できましたか?
導入後、まずは名簿データの入力を進めました。過去帳に記載されている続柄や、戒名の読み方など、分からない部分は父に確認しながら進めることができました。
おかげでスムーズに移行でき、現在は法要がある日はほぼ毎日ログインしています。基本はパソコンでの入力ですが、外出先や法要の直前にはスマートフォンで情報を確認するなど、使い分けています。
「前回どんな話をしたか」の記録が、檀家さんとの信頼関係を築く
――導入後、最も変化を感じた点はどこですか?
やはり「履歴機能」ですね。これが一番大きいです。
毎回法要を執り行う中で、読経したお経の種類や法話の内容、どんなお話をしたかを記録しています。導入から約1年が経過し、同じお宅で2回目、3回目の法要を勤めるケースも出てきましたが、履歴を見て「前回はこの話をしたから、今回は違う話をしよう」といった調整ができるので非常に便利です。
また、「参列人数だけでなく、どなたが参列されたか」「どんな話で盛り上がったか」も残しているので、それを見返してからお会いすると、檀家さんも「よく覚えてくれているな」と喜んでくださっているように感じます。そういった反応が見えると、こちらも嬉しいですね。

クラウド管理寺務台帳導入寺院インタビュー_保春寺
――詳細な履歴を残されていますが、入力のコツはありますか?
法要が終わった後、毎回20分~30分ほどお茶を飲みながらお話をする時間を設けているのですが、そこでのお話が情報源です。
こちらはなるべく聴くことに徹し、檀家さんが話しやすい雰囲気作りを心がけることで、檀家さんの方から近況などを話してくださることが多いですね。そこで、仕事、趣味、体調、親族との関係など様々なお話を伺っています。
また、法事は故人を偲ぶ大切な機会でもあるので、私の方から故人との思い出などを質問することもあります。
お茶の席では特にメモなどは取りませんが、法要が終わったら「すぐに」入力することを徹底しています。時間が経つと忘れてしまいますし、入力すること自体を忘れてしまうこともあるので(笑)。法要後、記憶が鮮明なうちにパソコンでガッと入力してしまうのが習慣になっています。
個別の法要案内状の工夫で「法要への意識」が向上。70代前半の母もスマホを活用し、受付から塔婆作成まで二人三脚で効率化。
――年回忌の案内など、事務作業での変化はありましたか?
以前は、宗派(曹洞宗)が出している冊子の裏に、その年に回忌が当たる方の戒名を手書きして渡すだけでした。特に、代替わりをした若い施主様などは、「戒名」と「回忌」が書いてあっても、その意味をよく分かっていない方もいらっしゃったと思います。
寺務台帳を導入してからは、個別に法要の案内状を送るようにしたので、「今年は法要があるんだな」という意識が檀家さんにも伝わりやすくなったと感じます。法要のご依頼をいただく際にも「法要の案内に書いてあったのですが……」と案内を見てお電話をいただくこともあり、確実な効果を感じています。
また、寺務台帳内で作成ができる案内状の自由記述欄に「当日の持ち物(お花、お供え物など)」を記載するようにしました。以前は、依頼いただいた時にご説明していても、直前にお電話があり改めてご説明することも度々あったのですが、今は皆さんスムーズに準備して来てくださるようになりました。
―塔婆の作成業務はいかがですか?
ものすごく助かっています。以前は塔婆を書くたびに過去帳を引っ張り出して、該当ページを探して戒名を確認して……という作業が大変でした。
今はスマホ一つあれば、案件画面で戒名や施主名を確認して全員分書けるので、非常にスムーズになりました。旧字体の確認なども画面上でできるので安心です。
寺務を担うお母様とはGoogleカレンダーで予定を共有
――ご寺族(お母様)との連携はどうされていますか?
母も寺務台帳と連携したGoogleカレンダーをスマホで見ています。
電話での法要受付は母が担当することが多いのですが、スマホでカレンダーを見て空き状況を確認し、予約を受けたら私に報告するという流れができています。
また、カレンダーから寺務台帳の画面に飛べるので、お互いに「前回誰が来られたか」「参列者は何人だったか」といった情報を出先からでも確認できるのが良いですね。以前はすべて紙のカレンダーに書き込んでいただけだったので、共有のしやすさが格段に上がりました。

今後の展望
――最後に、今後の寺院運営の展望をお聞かせください。
先代(父)から住職を引き継ぎ、母と二人三脚体制でお寺を運営することになってからも、寺務台帳のおかげでスムーズに運営できています。
これからも、法事やお葬式の際のコミュニケーションを大切にし、しっかりと「履歴」に残していきたいですね。
当寺は、私が一人でも法務に対応できる規模の檀家数です。だからこそ、私自身がすべての檀家さんのことをしっかりと把握し、顔の見える関係性を維持していきたいと思っています。
「状況を知ってくれている住職だからこそお願いしたい」と思っていただけるよう、これからも寺務台帳を活用しながら、密度の濃いお付き合いを続けていければと思います。
取材に協力いただいた寺院
保春寺
〒415-0304 静岡県賀茂郡南伊豆町加納177-1
伊豆八十八ヶ所霊場第63番札所。智恵を司る「虚空蔵菩薩」を本尊とし、 手入れの行き届いた美しい境内は古来より人々の心の安らぎの場となっています。
今回お話を聞いた方
勝田 岳芳(かつだ がくほう)さん
保春寺住職
大本山永平寺で修行後、永平寺の東京別院にて修行僧の指導にあたられました。 2024年8月より、闘病されていた先代住職に代わって実務を担い、2025年2月に正式に保春寺の住職へ就任。 現在は、寺務をサポートするお母様と二人三脚でお寺を守りながら、坐禅、法話を通じて布教活動をされています。
