クラウド管理寺務台帳

特許取得済

導入寺院の声

「クラウド管理 寺務台帳(以下、寺務台帳)」導入までの経緯、導入の決め手、使っていただいた印象や感想など、実際に導入いただいた寺院様にお話を伺いました。
幸教寺 様の
導入事例(ご利用例)

「お寺が果たすべき責任」を支える。身寄りのない方の終活支援から地域墓地の可視化まで。単なる名簿管理を超えて「記録」が育む安心感

幸教寺(こうきょうじ)
浄土真宗本願寺派 大阪府

ご利用期間
2年3ヶ月(2026年9月現在)
ご利用プラン
基本+お墓プラン
ご利用人数
2名(住職・法務員)

「クラウド管理寺務台帳は、お寺が果たすべき責任を支えてくれる存在」。そう語ってくださったのは、大阪市生野区にある浄土真宗本願寺派 幸教寺の石原住職です。

ご自坊の門信徒様や永代供養墓の管理に加え、地域の共有墓地(東今里墓地)の管理を引き継がれた石原様。あいうえお順の紙台帳のデジタル化や、身寄りのないご門徒様の終活・死後事務委任における詳細な経過記録など、多岐にわたる業務で「クラウド管理寺務台帳」を活用されています。

血縁関係のない2名体制でお寺を守る中で、「記録を残すこと」でお寺としての責任を果たしていらっしゃる石原様に、導入の背景から具体的な活用法、そして今後目指すお寺の姿について詳しくお話を伺いました。

大阪府大阪市生野区の住宅街に佇む浄土真宗本願寺派 幸教寺。「地域に根ざした心と体の健康寺」を掲げ、地域住民が集う居場所づくりや、一人ひとりの人生に深く伴走する法務に取り組まれています。2024年に「クラウド管理 寺務台帳」を導入され、現在は住職の石原様と法務員の大塚様の2名体制でご利用中。地域の共有墓地(東今里墓地)の名簿や墓地区画のデジタル管理をはじめ、ご門徒様の終活支援における詳細な経過記録まで、いつでも最新情報を共有できる体制を整え、地域社会に安心を届ける土台作りを進めていらっしゃいます。

■導入のきっかけ:託された地域墓地の管理。預かる責任を果たすためのデジタル化。

――『クラウド管理 寺務台帳』を導入されたきっかけを教えてください。

石原様: 元々はせいざんさんの「納骨サポートセンター」とのご縁がきっかけでした。ちょうどその頃、自坊の永代供養墓の管理はもちろん、地域の共有墓地である「東今里墓地」の管理を引き継ぐ話が進んでいたタイミングだったんです。

東今里墓地は元々、地元の役員様がボランティアで管理されていたのですが、高齢化に伴い「若くてしっかり管理してくれる人に託したい」と、父の知り合いを通じてご相談をいただきました。

私自身は墓地のある地域外の人間でしたので、「お預かりする以上は、より適切かつ透明性の高い管理運営をしなければならない」という責任感がありました。

当時、地域のみなさんによる管理は紙ベースだったこともあり、管理方法を検討していた段階で「クラウド管理寺務台帳」をご紹介いただき、「これなら地域の墓地管理にも自坊の情報管理にも役立つ」と感じて導入を決めました。

■活用シーン1:「田中です」と言われてもお墓が探せない紙台帳からの脱却。地域墓地のデータ可視化で、70〜80代の理事会でも活発な議論に

――クラウド管理寺務台帳導入のきっかけになった地域墓地(東今里墓地)の管理においては、どのような変化がありましたか?

石原様: 導入前は完全な紙ベースで、五十音順にファイリングされた分厚い台帳をめくって確認していました。しかし、お墓は「使用者」と「承継者」で苗字が異なるケースも多く、お電話で「田中です」と言われても元の家名が分からず探し出せないといった課題がありました。

「クラウド管理寺務台帳」なら納骨されている方の名前、名義人の名前、電話番号やキーワードでも一発検索できるため、探す手間や間違いを大幅に減らすことができました。

さらに助かっているのが、墓地管理委員会の理事の皆様(70〜80代の方々)へのご説明です。

空き区画の状況や管理費の納入状況が一目で分かるデータを共有したことで、理事の方々から「こんなに空いているのか」「未納の方への通知方法を考えよう」「墓じまいのルールを整えよう」と自発的に提案が出るなど、理事会での議論が格段に活発化しました。

また、現地でお掃除や読経をしている際に墓地利用者の方から「友達が墓じまいを考えていて……」とご相談いただくこともあります。その際も帰宅後に「クラウド管理寺務台帳」へ記録し、承継手続き書類をスムーズにお送りする流れができています。目に見えるデータがあることで、地域墓地の管理に対する大きな安心感につながっています。

■活用シーン2:身寄りのない方の終活・死後事務支援。多岐にわたる対応の経緯をテキストで残し、お寺としての責任を果たす

――「伝言機能」や「履歴機能」を特に深くご活用いただいていると伺いました。

石原様: はい、特にご門徒様の終活支援や見守り業務で役立っています。

例えば最近、身寄りのないお一人様のご門徒様がご往生されたケースがありました。生前、ご兄弟からの「姉のことをよろしくお願いします」というお言葉もあり、行政書士の先生と連携して病院への訪問や代理人契約、死後事務委任契約の手続きなどを進めてきた方でした。

葬儀の執り行いから火葬の立ち会い、遺骨のお預かり、財産処分の手続きに至るまで、非常に長期間かつ複雑な対応が必要でした。

この一連の経過や行政書士様・役所とのやりとりを、法務員の大塚が「伝言機能」に時系列で残してくれたんです。

口頭連絡だけでは流れてしまう詳細な経緯が文章で残るため、2人での情報共有が正確かつスムーズに行えました。また、今後もしご親族様からお問い合わせがあった際にも、この記録をお見せすることで「お寺としてどのような経緯で最期まで寄り添ったか」を丁寧にお伝えできる確かな記録になります。

寺院が門信徒さんの個別事情にどこまで踏み込んでよいか倫理的な悩みもありましたが、最後まで対応できたのは、「クラウド管理寺務台帳」でリアルタイムに経過を可視化・共有できたからこそだと感じています。

■導入後の変化:専門性を活かした2名体制の連携。法要登録や月参り機能も順次活用へ

――住職の石原様と法務員の大塚様で、普段はどのように役割分担をされていますか?

石原様: お寺の「顔」としてできる限り法務や門徒様との対話を私が担当しています。一方の大塚は、一般家庭から仏門に入り、長年終活業界で多くの方のお悩みに寄り添ってきた人物です。現在は自らも終活関連の一般社団法人あんのん終活の代表を務めるなど豊富な知見を持っているため、身寄りのない方や社会的マイノリティの方も含めた終活相談、行政書士様との連携窓口を担ってもらっています。

お互い一般家庭の出身という共通項を持ちつつも、血縁関係ではない2人体制だからこそ、気づきや対応履歴を寺務台帳に残しておくことが記憶のフックになり、伝達漏れを防いでくれます。

――現在は伝言機能や区画管理、お盆などのご案内発送時に宛名シールを一括印刷する機能などをご活用いただいていますが、今後に向けてさらに試してみたい機能などはありますか?

石原様: 宛名シールの一括印刷などはご案内の郵送作業で既に重宝していますが、今後は法要の登録や、新しく追加された月参り機能も徐々に使っていきたいと思っています。

法要履歴をきちんと登録していけば、統計データを集計・分析して「次のアクション」に活かすことができますし、月参り機能を使えばスケジュールや前回の訪問記録の共有がさらにスムーズになりますよね。これまでの慣れた運用とバランスを取りながら、少しずつ寺務台帳の活用幅を広げていきたいと考えています。

■サポート体制への評価:単なるシステム提供にとどまらない、せいざん株式会社の親身な対応と伴走型サポート

――我々(せいざん株式会社)のサポート対応についてはどのように感じられていますか?

石原様: 機能面の便利さだけでなく、せいざんさんのサポート体制には本当に感謝しています。担当の方々がうちのお寺の状況を親身に気にかけてくださり、適切なアドバイスやご提案をしてくださる。もしAI等を使って似たようなシステムを作れる技術があったとしても、お寺や僧侶にここまで真摯に向き合ってくださる「せいざんさんの寺務台帳」だからこそ使いたいと思っていますし、いまは無くては困る存在ですね。

■今後の展望:「地域に根ざした心と体の健康寺」へ。生者と死者が混在する「街のコモンズ」を守り続ける

――最後に、幸教寺様の今後の展望についてお聞かせください。

石原様: 幸教寺では現在、「地域に根ざした心と体の健康寺」というコンセプトを掲げ、毎週の体操教室や一般社団法人歩っとこもんずの活動などを通じて、門徒様に限らず地域の方が気軽に集まれる場づくりを行っています。

お寺とは元来、地域の人々が開かれた形で集う「共有地(コモンズ)」であり、街のハブであったはずです。お墓があり、死者がひっそりと眠るだけの場所ではなく、生きている人々が日常的に集い、生者と死者が自然と同居する場所。これこそが2500年前のお釈迦様の時代からの原点であり、私が守っていきたいお寺の姿です。

足元の寺務や管理基盤を「クラウド管理寺務台帳」でしっかりと固め、こうした新しい取り組みや地域活動に今後も力を注いでいきます。これからも大切なご縁と歴史を記録として積み重ねながら、地域社会に安心を届ける拠点として歩んでいきたいと思います。

■編集後記

終活支援における対話記録から、地域共有墓地の透明性の高い管理まで、「お寺が果たすべき社会的責任」に向き合われている石原住職のお姿が印象的でした。単なる事務効率化にとどまらず、お門徒様や地域住民の方々との対応を支える土台として「クラウド管理寺務台帳」をご活用いただいていることを嬉しく思います。

また、血縁に頼らない寺院運営も増えてきている中で、石原住職と大塚さんが「クラウド管理寺務台帳」を通して寺院活動の共有・対応をスムーズに行っている事例もこれからのお寺にとって参考となる活用方法だとも感じました。

「地域に根ざした心と体の健康寺」として、生者と死者が心地よく混在する温かな場を守り続ける幸教寺様を、私達も継続してサポートしてまいります。

取材に協力いただいた寺院

幸教寺

〒544-0032 大阪府大阪市生野区中川西二丁目16-7

大阪市生野区の住宅街に位置する浄土真宗本願寺派の寺院。境内で開催される地域の方向けの体操教室や一般社団法人歩っとこもんずでの活動など、「地域に根ざした心と体の健康寺」として、門信徒の枠を超えて人々が集う街のオープンな場づくりに尽力されています。

幸教寺

今回お話を聞いた方

石原 政洋さん

石原 政洋(いしはら まさひろ)さん

幸教寺 住職

一般家庭の出身。高校在学中に仏道へ進み、2012年に幸教寺住職へ就任。浄土真宗本願寺派における勤行・作法の最高資格「特別法務員」を持つほか、雅楽や華道(池坊)などの伝統文化にも造詣が深い。自坊の法務や地域共有墓地(東今里墓地)の管理運営を担う傍ら、健康啓発活動から発展した一般社団法人「歩っとこもんず」の代表理事を務めるなど、多角的なアプローチで「地域に根ざした心と体の健康寺」づくりを展開している。著書(共著)に『お寺の現場でわかる 宗教法人の運営・税務・法務』などがある。